女性弁護士ローズの会

他の道から弁護士になった女性弁護士4人が、身近な法律に関する情報や日々の出来事など、思いつくままに書き綴ります☆ 
 
 
プロフィール

ローズの会

Author:ローズの会
福岡・広島の女性弁護士4人組

西岡 西岡里恵(にしおかりえ)
平和の森法律事務所(福岡)
医療事務→司法書士→弁護士

春田 春田久美子(はるたくみこ)
福岡エクレール法律事務所
OL→裁判官→弁護士 
 
下山 下山津雅子(しもやまつかこ)
泰星法律事務所(久留米)
法律事務所事務員→弁護士

依田 依田有樹恵 (よだゆきえ)
よこがわ法律事務所(広島)
OL→弁護士


【御挨拶】

わたしたちは、福岡県・広島弁護士会登録の女性弁護士です

4人の共通点は、別の道から弁護士になったこと、そして、弁護士をもっと身近に感じて欲しいとの思いがあることです

ちょっと弁護士に聞いてみよう、話してみよう、と気軽にご相談いただければと思います

お気軽にアクセスください!
 
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C型肝炎被害者救済請求訴訟の第2次提訴を行いました。 

みなさん、ちょっと遅いですが、あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします。頑張って、良い年にしていきましょうね

ところで、昨年末のことになるのですが、12月20日にC型肝炎被害者救済請求訴訟を、全国一斉提起しました!
広島では、2回目の提訴になります。
前にもご報告したことはあるのですが、C型肝炎被害者救済請求訴訟とは、昭和39年から平成5年ころまで、止血剤であるフィブリノゲン製剤第9因子製剤を使われたことによって、C型肝炎に感染された方が原告となって、国に対し、このようなC型肝炎に感染するような薬を使うことを許可した責任を追及して、補償を求める裁判です。

今回は、全国(東京、大阪、名古屋、広島、熊本、鹿児島)で同じ日に144名もの方が一斉提訴しました。
みなさん、止血剤を使用されたのが昔のことなので、カルテが病院に保存されていなかったばかりに、国からの補償を受けられず、苦しんで来られました。

これからも、国からの補償が受けられるように、頑張って活動していきたいと思います
まだ今後も、第3次提訴に向けて相談を受け付けております。関心がおありの方は、お問い合わせくださいね。

                                       【依田有樹恵】
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広島で,カルテのないC型肝炎訴訟を提訴しました! 

 みなさんカルテのないC型肝炎の問題をご存知ですか

 きっとニュースなどで耳にされたことがあるとは思いますが,手術や出産,けがなどで出血された場合に昭和39年ころから使われていた,止血剤のフィブリノゲン等を投与されたことによって,C型肝炎に感染された方たちが,国に対して,C型肝炎に感染するような危険な薬剤を使うことを承認したという責任を追及して,補償を求める訴訟です

 数年前,同様の訴訟で,カルテがある感染者の方々は補償を受けられるようになりました。
 ですが,カルテの保存期間は,5年間と定められているのに,C型肝炎が発症するのは,多くの場合,感染から10年以上経っていますので,カルテがない方がほとんどなのです。
 それにも関わらず,これまでは例外的にカルテのある方のみしか救済されていません。カルテが保存されていないのは,感染された方の責任ではないのに,このような差別はひどいですよね…。 そこで,カルテのない感染者の方も,カルテがある方と同様に救済することを求めて「カルテのないC型肝炎訴訟」を広島で,今日,提起しました

 以下,毎日新聞の記事です

 ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
 
 カルテがないため薬害C型肝炎の救済法の給付金を受けられない問題で、「カルテがないC型肝炎訴訟」広島弁護団は25日、広島弁護士会館(中区)で記者会見し、患者と遺族計43人が27日、計約9億8000万円の給付金支払いなどを求める訴訟を広島地裁に起こすと発表した。
 原告は40~80代の男女。うち患者は39人(4人が死亡)で、広島36人▽山口2人▽岡山1人。
 08年1月施行の救済法は、症状に応じて1200万~4000万円の給付金支給を定めた。しかし、5年間の時限立法で、認定にはカルテや医師の証言などが必要。患者らは「保存期限が5年のカルテは多くが廃棄され、医師の証言を得るのも難しい」として判決での認定を求めている。
 母の悦子さんを昨年4月に74歳で亡くした呉市の会社役員、大星修也さん(42)は「カルテがないのは患者の責任と言わんばかりの国の態度はあまりにも残酷だ」と訴えた。

 ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
 

 私も弁護団の一人なのですが,広島では今後も第二次提訴等をする予定です

 みなさんにも,この問題について,ニュースなど関心をもって見ていただければうれしいです


【依田有樹恵】 
 

春田久美子さん 法教育懸賞論文で最優秀賞!! 

わが春田久美子弁護士が、法教育懸賞論文の最優秀賞を受賞したことについて、毎日新聞に大きく載りました!

快挙!ですね~

春田弁護士は、いつもパワフルですが、特に法教育には、熱心に取り組んでおられます。


学生のみなさん、是非春田弁護士の出張授業を受けてみてください!
学校に要望してみたらかなうかも、ですよ~

きっと楽しく、ためになることと思います

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

ひと:春田久美子さん 法教育懸賞論文で最優秀賞

 ◇春田久美子(はるた・くみこ)さん(45)
 弁護士業務の合間を縫って、法教育の出張授業のため小中高を飛び回り、教材づくりにも思いを巡らす。これまでの取り組みをまとめた論文が「法教育推進協議会賞」という評価を受けた。

 法律の条文や判例を覚えるのではなく、法の意義を考えさせる法教育。小中高の新学習指導要領にはその充実が盛り込まれた。「『法』というと難しいイメージがあるかもしれませんが、全然そんなことはありません」。実践してきた授業がそれを物語る。アイドルグループ「AKB48」の人気投票を題材に選挙権について考えさせたり、校則で禁じられた携帯電話の持ち込みを認めてほしいと訴える生徒がいたと想定し、生徒・学校双方の言い分を考え、着地点を探らせたり--。

 「法教育の魅力に目覚めた」のは裁判官をしていた10年前。模擬裁判を体験した児童からもらった感想文が忘れられない。「検察官と弁護人の言い分を聞いていると、どちらもそう思えるからどうしていいか分からなくなりました」。一人の母親としてその一文に「未来」を感じた。「立場が違えば価値観も異なることを知れば、トラブルに直面した時にどう折り合いをつけるか自分で考えられるようになる。法教育は『生きる力』を養うことにつながる」

 法教育の歴史はまだ浅く、学校現場には授業内容などについて戸惑いもある。「先生たちと協力しながら『福岡モデル』の教材を作って全国に広げたい」。法教育の先駆者として走り続ける。【三木陽介】

 ■人物略歴

 九州大卒。金融機関に勤務後、93年司法試験に合格。06年、裁判官から弁護士に転身し、福岡県弁護士会所属。

毎日新聞 2012年2月18日 0時00分(最終更新 2月18日 0時41分)

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

春田先生、おめでとうございます!!


【西岡里恵】

少年院出院者の再犯率4割! 

昨日、少年院出院者のうち、25歳までの再犯率が4割という衝撃的な記事が色々な新聞に載っていました。
法務省が少年院収容者の出院後の動向をたどった初の追跡調査の結果を「平成23年版犯罪白書」で公表したとのこと。

非行に走った少年は、取り調べを受けたあと、家庭裁判所で審判を受けることになります。

大人の事件と違って、犯罪に対する罰を与えるという考え方ではなく、「少年の健全な育成のため」にどのような処分が適切かという観点から考えていくことになります。

審判で、裁判所が少年の事情により、施設送致か、社会内での更生をするか、処分は必要ないかが決まるのですが、少年院送致の結果となる事件は少なくはありません。

少年院から出てきた少年が、立派に更生するということもあるのでしょうが、少年院で厳しくされることの反動で、出てきてまた非行に走ってしまう場合もありますし、どうしても悪い交友関係ができてしまうこともあります。

色々な事情があるのでしょうが、再犯率4割というのはちょっと高いですよね

少年にとって、一定期間身柄拘束されたりして審判を受けるだけでも反省の機会になるし、その後社会内で十分更生できる少年もいるのですから、安易に少年院送致にしてほしくないなあと思います。

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少年院出院者、4割再犯 無職では5割近くに 犯罪白書

 少年院収容者の出院後の動向をたどった初の追跡調査で、元収容者のうち約4割が25歳までに再犯に及んでいることが、法務省が11日に公表した「平成23年版犯罪白書」で明らかになった。白書では「家族のサポートや就職が再犯の防止につながる」と分析している。

 法務省は、平成16年1~3月に少年院を出院した18~19歳の計644人(男子606人、女子38人)について追跡調査をした。

 このうち、25歳までに再犯によって刑事処分を受けたのは248人(男子246人、女子2人)で約4割に上った。罪名別では窃盗が73人で最多、傷害が54人、覚せい剤取締法違反が25人-と続いた。

 再犯者のうち、再犯の背景などを把握できた189人について調べたところ、約3割が暴力団に入っていた。

 保護観察終了時に無職だった47.6%が再犯に及んでいた。この数字は、有職の35.3%、学生・生徒の22.2%を大きく上回っており、就職や就学をしているかどうかが再犯に影響している状況が浮かび上がった。

 また、少年鑑別所の入所者730人と30歳未満の刑務所受刑者372人に、非行や犯罪に対する意識調査を実施。「悪いことを思いとどまらせる心のブレーキは何か」との質問に、「家族」と答えたのが68%で、「警察(摘発への恐れ)」の11%を大幅に上回った。


(産経新聞 11月12日(土)7時55分配信)
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最近私が付添人をした事件で、少年院に行かなくても十分やっていけるのではないかという少年が、少年院送致になってしまい、とても残念でした

なので、この記事はとてもタイムリーだったのです。

頑張って更生してほしいと心から願っています


by nishioka


震災時の法律相談Q&A式の書籍 公開 

東北地方太平洋沖地震の発生から2週間がすぎました。

被災された皆様及び関係者の方々に対し、心よりのお見舞いの言葉を申し上げます。

被害の実態を報道等で突き付けられ、大変心苦しいのですが、今は見守ることしかできずにおります。

今後、被災された方々が生活をしていくにあたり、いろいろな法的問題が出てくるのではないでしょうか。

例えば、生存者の方の生活再建、雇用問題、家族を失った方のその後の法的問題、自宅を失った方の不動産の権利関係、税金やローン、年金、保険金の問題等々・・・


これから増えることが予想される震災の相談に備えて、

「Q&A災害時の法律実務ハンドブック」
(平成18年 関東弁護士会連合会編集 新日本法規出版)、

「地震に伴う法律相談Q&A」
(平成7年 近畿弁護士会連合会編 商事法務出版)

などがありますが、ともに絶版となっています。


しかし、なんと、両出版社ともホームページより、公開してくれています!!

(→「Q&A災害時の法律実務ハンドブック」はこちら

(→「地震に伴う法律相談Q&A」はこちら

とても参考になります。



by nishioka 

「夢大陸」社長ら、詐欺容疑で逮捕 

「夢大陸」の社長がようやく逮捕されました

今年に入ってからも、新聞に何度か、「夢大陸社長、逮捕へ」との記事が載っていましたが、やっとですね

被害者の方々にとっては、待ち長かったことと思います。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
「夢大陸」社長ら、詐欺容疑で逮捕 

架空の投資話で多額の金を集めたとして、福岡県警は15日、福岡市早良区の投資コンサルタント会社「夢大陸」の社長の原千春容疑者(55)ら4人を詐欺容疑で逮捕した。県警は全国の数百人から数十億円を集めたとみて全容解明を進める。

 捜査関係者によると、原容疑者らは顧客に対し、「日本円の価値が下がり経済危機が来る」などと不安をあおって投資を勧誘。架空の国債や外国債の購入を持ちかけて投資金を預かったが、実際には金を運用せずに詐取した疑い。

 原容疑者は、買収したFMラジオ局などで「六本木の巫女(みこ)」と称し、国内景気の予測を語っていたという。

 同社は昨年4月、金融庁に登録せずに海外の金融商品を取り扱ったとして、金融商品取引法違反容疑で本社事務所などの捜索を受けていた。原容疑者は、その後、入退院を繰り返すなどしていたが、現在は福岡市内の高級マンションなどに居住している。

 同社を巡っては、昨年12月、福岡など13都道県の男女44人が計約9億円の損害賠償を求める訴訟を福岡地裁に起こしている。

(2011年1月15日 読売新聞)
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

「夢大陸」 詐欺容疑で本格捜査へ 

先日、「夢大陸」による投資詐欺被害についてお知らせしました(→記事はこちら)が、警察は詐欺容疑で本格捜査しているようです。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
金融商品取引法違反:詐欺容疑で本格捜査へ 「夢大陸」集めた資金、運用せず 

福岡市の投資コンサルタント会社「夢大陸」が金融庁の許可を受けずに海外の金融商品を扱ったとされる金融商品取引法違反事件で、同社の女性社長らが集めた資金を実際には運用していなかった疑いがあるとして、福岡県警が詐欺容疑で本格捜査に乗り出す方針を固めた。捜査関係者らへの取材で分かった。県警は既に同容疑で夢大陸本社などを家宅捜索しており、複数の会社幹部から任意の事情聴取を重ねて詰めの捜査をしている。

 福岡県警は4月9日、同法違反容疑で本社などを家宅捜索した。捜査関係者によると、安全な資産運用ができるとして海外口座開設や海外の有価証券の購入などを勧め、全国の数百人から数十億円を集めた疑いがあるという。

 福岡県警のこれまでの押収資料の分析などから、集めた金を顧客への約束通りに資産運用した実態がない疑いが浮上。このため県警は5月以降に本社や社長宅など数カ所を詐欺容疑で再捜索した。数十人の投資家や会社幹部から複数回にわたって任意で事情聴取している。

 同社は女性社長が金融セミナーなどで経済の行方を「予測」して、投資を募っていたとみられる

(毎日新聞 2010年10月8日記事)

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


「夢大陸」の投資した被害者の方は、海外の金融商品を買っていたと思っておられますが、集めた資金を実際には運用していなかった疑いがあるようですね。

海外の商品を扱うという投資は増えていますが、海外の商品は、言語の問題もあって内容等の情報源が乏しく、勧誘する方からの情報だけに頼らざるを得ない部分がありますよね。

投資の場面では、もともと情報量に歴然とした差があります。
ある意味、投資で詐欺を行うのはやりやすいでしょうね~

騙すほうはプロですし、騙そうと思ってうまい話をしてきますから、できるだけ一つの情報に頼らないようにしたいものです

by nishioka

振り込め被害者に38億円戻らぬまま 

振り込め詐欺救済法は、振り込め詐欺の被害金を返還するルールを定めた法律で、2008年6月に施行されました。
振り込め詐欺の急増を背景に、被害者が、時間も費用もかかる訴訟を起こさなくても被害金の返還を受けられるようにしたのです。

しかし、せっかく口座を凍結されたにもかかわらず、被害者に返還されていないお金が多いようです。
なんと、本日の朝日新聞の記事によると、凍結された銀行口座にあったお金の約半分の38億円が被害者に戻っていないそうです(→記事はこちら

2008年6月以降、金融機関が凍結した預金口座は約16万件。返金の対象となる1千円以上の残高があった口座は5万件で、残高の総額は約73億円
そのうち被害者から返金の申し出があったのは、半分の約35億円にとどまるとのことなのです

それにしても、凍結まで至った口座はヤミ金や振り込め詐欺が使用していた一部の口座でしょうし、また、多くの加害者側はすぐにお金をひきだしているでしょうから、凍結された口座の残高総額が約73億円なんて、いかに、この手の犯罪が利益を得ているかを示していますよね


振り込め詐欺の被害者が返還を受けるまでの手続の流れは以下のとおりです。

1 振り込んだ銀行に口座凍結を申請(届出)(各銀行に振り込め詐欺対応の部署が設けれていると思います)
   ↓
2 銀行が「犯罪利用預金口座等」と認定すれば、口座を凍結
   ↓
3 預金保険機構がホームページに「債権消滅手続開始」公告を実施=名義人や口座番号を掲載
  (→預金保険機構HPはこちら
   ↓
4 60日以上たっても名義人から申し出がなければ、名義人は口座の権利を失う(債権消滅)
  預金保険機構は、「債権消滅」公告を実施
   ↓
5 口座に1000円以上ある場合、被害者に返還するため、預金保険機構が「支払手続開始」公告を実施
   ↓
6 被害者が、被害回復分配金支払申請をする(申請期間は通常60日)
  ※申請用紙は、預金保険機構のHPにあります。
   ↓
7 金融機関から「被害回復分配金」の支払を受ける


このように、被害者が、支払手続開始から60日以内に被害回復分配金支払申請をしなければ、被害者に返還されないこととなっています。

金融機関が被害者に教えてくれるのが確実でしょうが、金融機関が振り込みをされている人に連絡しようとしても、口座凍結を申請した被害者以外の方には連絡がつかないことも多く、なかなか大変みたいですね。

預金保険機構のホームページを見れば、凍結された口座を確認できますが、あまりにも多いので、公告がいつ開始されたのかもわからない場合には、目当ての口座を探すのはかなり大変です

もし被害に遭われた場合には、警察に被害届をするだけでなく、金融機関にも問い合わせをしてみることが必須です


by nishioka

司法試験ー改革の原点踏まえ議論を! 

弁護士会で、司法修習生の給費制維持活動活動が活発化し、新聞やテレビなどで、司法制度について取り上げられることが多くなっていますね。

本日の朝日新聞朝刊の社説も、「改革の原点踏まえ議論を」と題し、「・・この先、法曹人口はもちろん、法科大学院の再編や司法試験・修習の見直しの要否など、多くの利害や思惑が絡む問題を検討していかなければならない。内向きの議論にならぬよう外からの監視と支援が不可欠だ。」と司法制度改革の見直しを呼びかけています。
(→記事はこちら

以前から、法曹関係者の間では、法科大学院制度についての問題意識があちこちで投げかけられていましたが、これだけマスコミがとりあげてくれるようになったのはここ最近だと思います。

2010年に3000人の合格者数を目指すとしながら、今年の合格者が2000人余であったという事実が、国が目指していた方向と大きく異なっていることを示したのです。
これをきっかけに、国は、これまでの方針が間違っていたことを認め、方針を改める必要があるでしょう。


ところで、司法改革の原点ってなんでしょう?
建前の理論だったかもしれませんが、「多様な人材を法曹界に」ではなかったのでしょうか?

法科大学院には、法学部出身者が主に通う既習者コースと、それ以外の未修者コースとがあります。
法学部出身でも者未修者コースに行く方もいますが、「多様な人材」を目指した意味は、未修者コースをもうけたことにあるともいえるでしょう。
当初は、法的な知識がなくとも、法科大学院で学べば合格に必要な力を身につけることができるといっていたのです。

しかし、未修者の合格率は1割台であり、既習者の合格率に比べ、依然低いのが現状です。

上位4校をみても、以下のとおりであり、未修者の合格率が圧倒的に少ないです。

   大学院名 合格者 合格率(%) 未修者合格率(%)

 <1>東京大 201  48.9   29.6

 <2>中央大 189  43.1   26.0

 <3>慶応大 179  50.4   39.3

 <4>京都大 135  48.7   19.0

法科大学院の授業内容も、試験の内容、採点基準などもまだまだ確立していないのに、3回受けても受からないから、センスがない、法曹に向いていない、として受験資格を失うというのは、あまりにも酷ですよね。
国が公言していた前提が異なってきている以上、自己責任では済まされない問題だと思います。

当初考えられていた司法改革の構想が思うようにいかなくなった今、高い合格率を前提として考えられた三振制度だけを維持する理由はないと思うのです。


2008年に三振された方が自殺されたという報道がされて以来、三振された方に目を当てた報道は見当たりませんが、悲惨な現状が明らかになっていないだけだと思います。

国家的詐欺の犠牲者を増やさないよう、また、当初の理念通り多様な人材が法曹として活躍できる場を広げるためにも、国は、早急に再検討すべきだと思います。


新司法試験の三振制度 

去る9月9日、第5回新司法試験の合格発表でしたね。

合格者数は2074人。政府は2002年、司法試験合格者数を今年をめどに年3000人に増員する方針を閣議決定していたのですが、目標を大きく下回っています。

法科大学院設立当時、合格率は8割近くと言われ、法科大学院にいけば法曹になれると錯覚し、多くの社会人も仕事を辞めて入学しました。
しかし、合格率は、第1回目の48.3%が最も多く、その後は、40.2%→33.0%→27.6%と推移し、今年は過去最低の25.4%でした。(→記事はこちら

法科大学院には、2~3年通う必要があるのですが、卒業後新司法試験を受験することになります。
その間の学費は、国立でも年間80万円、私立であれば年間100~200万円かかります。

そして、卒業後5年以内に3回受験をすることができるのですが、3回受けて受からない場合、受験資格を失います(=「三振制度」とよびます。)
そのため、新司法試験の受験生は、勉強不足のうちに3回受験しないよう、わざと試験を受けない人もいます(「受け控え」とよんでます)。
受け控えの人も毎年かなり出ていますから、法科大学院卒業生の実質合格率はもっと低いです


今年は、なんと、三振してしまった受験生が806人も出てしまったそうです。

法科大学院に通って多額の学費を払って努力をしてきた人が、国の制度で受験資格を失うことになるなんて、無情な制度だと思います。
受験生からは国家的詐欺という言葉も多く出ています(→記事はこちら)。

受験をやめるのは個人の自由であって、国が決めるべきではないと思います。


そもそも、三振制度は、合格率が8割ほどということが前提で出来た制度ですから、合格者を予定通り3000人に増やさず、合格率も25%に落ち込んでいるにもかかわらず、三振制度だけ維持するのはおかしいですよね。

国は、合格率8割と言いながら、法科大学院をたくさん認可し、定員を増やしすぎたのですから、計画は当初から破綻していたといえます。
どうするつもりだったんでしょうかね。。。無責任ですよね。

また、合格率もさることながら、法科大学院の授業内容、新司法試験の内容等何もかもが不安定であった間に三振した方々の救済も考えていくべきなのではないでしょうか。

日弁連は、司法修習生の給費制廃止運動を頑張っていますが、国には、給費制の廃止を含め、そもそもの法科大学院制度を見直してほしいと思います。


旧司法試験は今年で廃止され、来年から予備試験が始まる予定ですが、試験の内容、合格者の人数等々不透明な部分が多いようです。

法科大学院は「多様な人材を法曹に」ということでしたが、多額の費用がかかる上、リスクが高すぎるのですから、かえって以前の試験制度よりも偏った人しか法曹になれない時代になっています。

法科大学院ができる前は、誰でも何回でも受験できたのですから、逆に新司法試験になって、人材の幅が狭まっているような。。

どうにかしてほしいのですが、どこにいえばいいのでしょうかねぇ~


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